【REIT(リート)の分析】FIREには向かないかも・・・

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この記事を書いた人
  • 2021年~ アーリーリタイア(FIRE)
  • 50代 4人家族 愛知県在住
  • 純金融資産は1億円台
  • 住宅ローンは9年間で完済
  • 投資歴は約20年
※資産形成の詳細はプロフィール参照ください。
目次

はじめに

REITが実物不動産のような安定収入を生むアセットになりえるのか,
そしてFIREに向いているのか僕なりに考えてみました。

FIREする人の中には、不動産投資家が一定の割合存在します。もしかすると株の投資家よりも多いかもしれません。

株で生計を立てるよりも安定しているように思え、正直羨ましいです。

不動産投資家がFIREするパターンとしては、家賃収入が労働収入を超えるところが閾値の目途になるのでしょうか。

一方で株の投資家だと、4%ルールに従って生活費の25倍を貯めたところが閾値であったりします。

僕は収益不動産を持っていないこともあって、リアルアセットである不動産を持ちたいという願望は昔から強くあります。

30代の頃、サラリーマン大家にとても興味があり、不動産投資の本を10冊以上読んで研究していたほどです。

そして実際に現場へ何度も足を運びましたが、物件は見つからず現在に至っています。たぶん不動産投資の才能がないのかもしれません。

FIREにおいては、安定した不動産収入というのはとても魅力があります。一方で株を収益源にするのは、生活の安定という面ではかなり不安があります。

株の投資家だと不動産のペーパーアセットであるREIT(リート)で代替えできるかも、と考えるのが普通ではないでしょうか。僕も株の投資家のはしくれなので、REITによる配当金生活を夢見ることがあります。

それでは本当にREITは実物の収益不動産のように、安定してチャリンチャリンとお金を生んでくれるのでしょうか。

そこで、今回はREITが本当に安心な投資対象なのかについて、記事をまとめてみました。

J-REITについて

J-REITは、多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品です。

収益の90%超を分配するなどの一定の条件を満たせば、実質的に法人税がかからず、「内部留保」もないので、収益がほぼそのまま分配金として出されます。

投資信託協会ホームページより
不動産収益がほぼそのまま分配金として投資家に還元されるという点で、リアルアセットの不動産を持っているのと近い感覚がありますね。

しかし、倒産リスクはないのかと言われると残念ながらあります。実際2008年に「ニューシティ・レジデンス投資法人」が倒産しました。通常REITは借り換えしながら運営している訳ですが、リーマンショックの金融の混乱で資金繰りができなくなり倒産に至ったそうです。

J-REITの分析

2005年〜2023年現在までの比較チャート(J-REIT指数、TOPIX、日経平均)を見てみます。

J-REITのパフォーマンス

指数パフォーマンス
J-REIT36%
TOPIX73%
日経平均144%
上昇率はJ-REITが36%、TOPIXが73%、日経平均が144%となっています。J-REITが18年間でこれだけの上昇率しかないのは寂しい限りです。

J-REITのドローダウン

ドローダウンについて見てみます。2008年〜2009年のGFC(リーマンショック)と2020年のコロナショックの時のデータを確認します。
指数GFCコロナ
J-REIT-74%-49%
TOPIX-60%-24%
日経平均-60%-32%
J-REITはGFCではー74%、コロナでー49%も下落しています。他の株式指標を17%〜25%も上回る下落率です。Oh! MY GOD!!💦

J-REITの配当

配当の利率を見てみます。該当する東証ETFの利率を採用します。ETFはそれぞれJ-REIT(1343)、TOPIX(1306)、日経平均(1321)となります。利率は2023年4月18日現在のデータです。
指数配当利率
J-REIT3.63%
TOPIX2.15%
日経平均1.66%
J-REITは3.63%、TOPIXが2.15%、日経平均が1.66%となっています。さすが高配当のJ-REITが本領発揮して、この点では他の指標を上回っています。

J-REITのシャープレシオ

リスク・リターン・シャープレシオを見てみます。ETFの設定日の関係で過去10年の期間を採用しました(GFCが入っていないので結果は比較的マイルドになっています)。
指数リターンリスクシャープ
レシオ
J-REIT4.414.20.3
TOPIX9.115.20.6
日経平均10.316.60.6
J-REITはリターンが4.4、リスクが14.2、シャープレシオが0.3となっています。リターンが他の指標と比べ極端に悪い一方で、リスクはそれほど低くないということから、シャープレシオではかなり劣後しています。投資信託を選ぶ際にシャープレシオは1以上がよいとされていますので、0.3というのはかなり低い値となります。

(参考)米国REIT

米国のREITも見てみます。採用するETFはVNQです。2005年~現在(2023年4月)の期間でS&P500と比較してみます。
米国REITのパフォーマンスは18年間で49%です。S&P500は253%上昇していますので、約200%も劣後しています。さらにドローダウンはS&P500と比較しても20%前後大きくなります。米国REITもJ-REIT同様、株式指標と比較して、上昇率は乏しくドローダウンは大きいという結果になりました。

結論

結論
  • REITは株と比較しても安全資産とは言えない。
  • 実物不動産と同様の安心感を得ることはできない。
  • 長期保有には不向きである。
  • ただしボラティリティの大きさを利用したスイングトレードには向いている
これまでパフォーマンス、ドローダウン、配当利率、リスク/リターン/シャープレシオを確認してきました。

主要な株式指数と比較した場合、REITはパフォーマンスが大きく劣後し、ドローダウンはとても大きい。ということがわかりました。

配当利率は高めですが、現時点(2023年4月)においては5%を超える高配当株や債券が珍しくない現状を踏まえると、わざわざ配当金狙いの為にREITを買う理由にはならないと思います。

また実物不動産と比べてどうかというと、リスクの性格が違うので判断が難しいです。実物不動産だと空室リスクや災害リスク(地震や水害)などがあります。

REITは株式マーケットの影響を強く受けます。そしてそのことで大暴落することもあります。そのような特徴を踏まえると、実物不動産とは別物だと僕は思います。不動産アセットというよりも、高配当型の株アセットのカテゴリーと見なした方がわかりやすいですね。

この為REITは不動産アセットとしての分散効果が望めない上に、長期保有にも向かないという結論となります。

REITは長期保有には向きませんが、スイングトレードのアイテムとしては面白いと思っています。というのもボラティリティが高く、平時では大きめのレンジを形成することが多く、有事(大暴落)の際は株よりも暴落するという特徴があるからです。

このようにスイングトレードの対象として面白いREITではありますが、もしも大暴落という千載一遇のタイミングに買うことができれば、実物不動産のようにチャリンチャリンと安定収入を生んでくれるかもしれません。しかしそれまでは長期投資でホールドするのは効率的ではなさそうです。


了
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