グロース株投資法(オニール流)

別の記事でオニールの成長株投資法の体系<CAN-SLIM>についてまとめましたが、今回はトレードの観点でオニールが推奨する方法を記事にしたいと思います。

CAN-SLIM以外にも勉強しないといけないの?

資金管理については、CAN-SLIMでは網羅できてないので、追加知識は必要かな。
特に損切や利食いのルールは自分なりの基準を持たないといけないよ。

目次

はじめに

オニール式では、週が基本単位となります。従ってチャートは週足で見ます。

マーケットが上昇相場か下落相場かによって、リスクリワード比率を変えます。

小さな利益を出す株を10数銘柄保有することではなく、大きな利益を出す株の数銘柄に集中投資することを目標とします。

損小利大に心がけ、10回のうち3,4回しか正しい判断を下せなくても、大金を儲けることができることを心がけます。

オニールは日足のような短期ではなく週足を使ったスイングトレードを推奨してます。
試行錯誤しながら主力株を絞って資金を集中するやり方です。

エントリーポイントは新高値を狙う

基本的に有効なチャート形状(カップウィズハンドル・ダブルボトム)やもみ合いからのブレイクアウトが確認できた時点が絶好のピボットポイント(エントリーポイント)となります。

決してボトムフィッシング(底値買い)を狙わないようにします。
有効なエントリーポイント
  • カップウィズハンドルからのブレイクアウト
  • ダブルボトムからのブレイクアウト
  • 平底型・正方形型・フラッグ等のもみ合いからのブレイクアウト

ヨコヨコからの新高値ブレイクアウトと覚えておけばOK!
ダブルボトムはネックライン越えを狙う!

カップウィズハンドルの新高値エントリー

ピボットポイント(カップウィズハンドルからのブレイクアウト)でエントリーします。

取っ手の部分は数週間以上(8週間以上が理想)で形成され、取っ手が下落する値動きの中で下にブレイクする「振るい落とし」と呼ばれる現象が起きます。

適切に形成されたベースの場合、取っ手の部分の後半数週間の時期に出来高が劇的に減少します(これは株が全て売りつくされたことを意味します)。

このような状況を経て取っ手の部分をブレイクアウトすることが重要とされます。
引用:オニールの成長株発掘法より

ダブルボトムのネックライン越えからのエントリー

Wの二つ目の底が一つ目の底と同じ水準になるか、少し下回ることが重要で、これによって弱い株主が振るい落とされます。

エントリーポイントは、Wの真ん中の山を越えたところとなります。
引用:オニールの成長株発掘法より

損切の条件とは

買値から8%下落した持ち株は損失を出している停滞株と見なして損切りします。

あるいは、買値から5%下落したらポジションを半分売り、10%下落したら残りの半分も売るという方法もあります。

正しいベース(地固め)からブレークアウトしたばかりの銘柄をタイミングよく買えば、そこから株価は8%下落することはほとんどありません。

成績の振るわない銘柄を売って成績の良い銘柄へ資金を移すというやり方を推奨します。

但し、ある程度上昇してまとまった利益が出た銘柄は、最高値から8%下がったという理由だけで売ってはいけません。

自分が許容できる損失リスクを踏まえて、損切ラインを8%にするか、それ以上にするかを決めればいいかな。

利食いの条件とは

利益確定と損切の比率(リスクリワードレシオ)は3対1くらいが理想です。つまり20~25%の利益を得るなら損失は7~8%に抑えるようにします。

弱気相場では利益はあまり見込めない為10~15%程度を狙います。この場合のリスク許容範囲は3~5%となります。

利食いの目安としては20%の利益を一旦の区切りとします。

株価が通常範囲を超えたり予測以上の高値圏内に入ったら、相場が上昇するごとに持ち株を直実に減らしていきます。

上昇に自信があればピラミッディング(増し玉)を検討してもよいです。

3~6カ月で20%の利益を出す銘柄のほうが、12カ月かかってやっと20%の利益を達成する銘柄よりもずっと効率が良いという考え方でトレードを重ねていきます。

上昇の最初の8週間は利益を確定してはならないとされています。

なかでも、わずか1~4週間で20%以上上昇する銘柄は今後数倍に上昇する可能性を秘めています。

10週移動平均線の少し下まで1~2回押しが入っても我慢して保有し続けてみても良いでしょう。

損切は素早く、利食いはゆっくりと行います。

また下記の売りのサインがでた時も利食いのチャンスとなります。
利食いするべき<売り>のサイン
  • 株式分割のあと、株価が1~2週間で25~50%上昇した時。
  • 上方チャネルラインを抜けた時。
  • 200日移動平均線から70~100%以上離れたところまで株価が上昇した時。
  • 出来高が少ないないのに新高値を付けた時。
  • レラティブストレングスの悪化が見られた時。
  • 同じ業界のなかで、その銘柄以外にの主要な企業も株が冴えない時。
  • 長期の上昇トレンドラインから下方ブレイクした時。
  • 週間出来高が最多になったにも関わらず株価が下落した時。
  • 200日移動平均性が下向きになった時。
  • 10週移動平均線の下で停滞した時。

実は利食いが一番難しいです。
20%で一旦利食うというのは固い戦術ではありますね。
いずれにしても計画立てないと、理想的な利食いはできないでしょうね。

ポートフォリオ構築の考え方

大きく稼げる株を1~2銘柄手に入れるには、10の銘柄を探して買わなければなりません。

そして最終的な目標は次のような銘柄数でポートフォリオを固めます。
ポートフォリオ推奨銘柄数(資金別)
  • 5000~2万ドルの資金なら最大で3銘柄
  • 2万ドル~20万ドルの資金なら4~5銘柄
  • 100万ドル以上なら6~10銘柄

個別株のポートフォリオはこのように集中投資したほうがいいです。
但し現金や投資信託(ETF含む)、そして債券等も自分のリスク許容度に応じて全体のポートフォリオのバランスを考えよう!

【番外編】投資信託の買い方

オニールが投資信託を薦めるのは以外ね!

「ドルコスト均等法」を使った投資信託の積み立ては、オニール的にも最強投資法の一つと考えているんだよ!

これまでグロース株投資について述べてきましたが、オニールは投資信託の長期投資は有効であると推奨しています。

世界大恐慌の時代にダウのインデックスを天井で買い始めて、ドルコスト平均法で平均の買値を下げていったら7年でプラスになるそうです。そしてダウはその後20年で8倍に成長しました。

史上最悪の大暴落の時でさえ7年で回復したという事実は驚きですね。

従ってドルコスト平均法を投資信託に利用した長期保有計画は賢い投資の一つであり、投資信託は長期保有が最善策としています。

保守的な投資家ならS&P500のようなインデックスファンドを選ぶのも良いでしょう。

了
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