【DIE WITH ZERO】もう一つのFIRE

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この記事を書いた人
  • 2021年~ アーリーリタイア(FIRE)
  • 50代 4人家族 愛知県在住
  • 純金融資産は1億円台
  • 住宅ローンは9年間で完済
  • 投資歴は約20年
※資産形成の詳細はプロフィール参照ください。
目次

はじめに

FIREには複数の種類が存在します。例えば、「フルFIRE」というものがあります。これは、完全な独立を実現して早期リタイアを目指すスタイルです。

いっぽうで、「サイドFIRE」は、まだ現役で働きながらも収入を増やし自由な生活を実現するためのアプローチです。

また、フルFIREの中でも、不労所得だけで余裕を持って生活を維持できる「ファットFIRE」や生活費を極力抑えてミニマリストとして生きる「リーンFIRE」もあります。

いっぽうでこのようによく知られたFIREとは一線を画すムーブメントも存在します。

それは一冊の本によって生まれました。その名も『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』。著者はビル・パーキンス。彼はFIREという考え方については大変リスペクトしています。

私は人生の指針となる本 にも出会った。『 Your Money or Your Life』( ビッキー・ロビン、 ジョー・ドミンゲス 著)という本だ。もう何度も読み直している。刊行 から25 年がたった今でも新たな世代の読者に受け入れられ、特に「FIREムーヴメント」(Financial Independence, Retire Early=経済的に独立して、早期 に引退する)という考え方を支持する人たちに受け入れられている。この本は私の時間と人生の価値観を完全に変えた。人生の貴重な時間を浪費してきたことにも気づかされた。

『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
FIREの生き方を強く肯定するいっぽうで、著者は一般的なFIREには節約による弊害が多いとし、人生の終わりに本の題名のとおり「資産ゼロで死のう」という考え方を提案しています。今回は、この『DIE WITH ZERO』という考え方について、掘り下げてみたいと思います。

 DIE WITH ZEROとは

この本では、人生で最も大切なのはお金ではなく、経験(思い出)であるという思想が提唱されています。人生が終わる前に、全てのお金を使い果たすことが幸せにつながるという考え方です。

そして人生を最大限に満喫するためには、お金を貯めるよりも、経験をたくさん積むことが重要であるとし、お金を使うタイミングや使い道を提唱しています。

たとえば、海外旅行やホテルに泊まること、コンサートやスポーツ観戦など、人生の一瞬の喜びを逃さず味わうことが重要だとしています。

人生をワクワクさせる経験を優先し、お金を経験に使っていくことが、最高の人生につながると説かれています。

FIREの問題点

FIREするうえでは、収入を増やして貯蓄したり、支出を減らして生活費を抑えることなどをして、若いうちから退職するための準備をします。

しかしFIREを目指す人たちには、いくつかの問題点もあります。例えば、何のために生きているのかわからなくなることや、節約ばかりして「経験」の機会損失が生じてしまうことです。

そのため米国のFIREを目指す人たちのなかには、資産ゼロで死ぬことを目指す『DIE WITH ZERO』の考え方が注目されています。『DIE WITH ZERO』では、必要以上にお金を増やすよりも、経験を最大化することが大切だと主張しています。

本の内容

9つのルール
  • 「今しかできないこと」に投資する
  • 一刻も早く経験に金を使う
  • ゼロで死ぬ
  • 人生の最後の日を意識する
  • 子供には死ぬ「前」に与える
  • 年齢にあわせて、「金、健康、時間」を最適化する
  • やりたいことの「賞味期限」を意識する
  • 45~60歳に資産を取り崩し始める
  • 大胆にリスクを取る
今回は、これらのルールのうち印象に残ったものを抜粋して下記に紹介します。(それぞれのルールについて気になる方は購読をおすすめします。)

時間と金を最大限に活かすためのカギは〝タイミング〟にある。人生の充実度を高めるのは、〝そのときどきに相応しい経験〟なのだ。時間と金という限りある資源を、いつ、何に使うか。この重要な決断を下すことで、私たちは豊かな人生を送れるのである。

『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
例えば、子供が小さい頃はくまのプーさんのアニメで喜んでくれますが、大人に近づくにつれプーさんのアニメを一緒にみて楽しむことはできません。幼い子供とプーさんや、アンパンマンなどのアニメを一緒にみるのは楽しい思い出ですよね。その時にしかできない貴重な経験です。

このように時代とともに経験できなくなる貴重な体験は、人生の中でいくらでもあります。特に若い時の経験は年を取ってからのものよりも価値が高いと著者はいいます。

節約ばかりしていると、そのときにしかできない経験をするチャンスを失う。

その結果、世界が必要以上に小さな場所になってしまう。人生は経験の合計だからだ。

『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
まさにFIREを志向する人が陥りやすい罠ですね。経験は若いうちから適切なタイミングで重ねていかなければならないのに、お金を節約することに重きをおいたがために、貴重な経験ができなくなるというジレンマは避けなければなりません。

僕も経済的自立を達成する前は、お金を貯めることに必死だったので、お金を使うことには、とても勇気がいるということは承知していますが・・・

人生は経験の合計だ。あなたが誰であるかは、毎日、毎週、毎月、毎年、さらには一生に一度の経験の合計によって決まる。最後に振り返ったとき、その合計された経験の豊かさが、どれだけ充実した人生を送ったかを測る物差しになる。

『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
人生の価値は経験の合計で決まると主張しています。そのためお金を稼いだり節約したりすることで、経験を十分できないまま人生を浪費することは避けるべきなのです。

時間や金をかけて何かを経験するのは、その瞬間を楽しむためだけではない。経験は私たちに、尽きることのない「配当」を与えてくれる。それが、ルール1でも触れた「記憶の配当」だ。

『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
金融資産に「配当」があるように、人生において経験は大きな「配当」をもたらしてくれます。ここでいう「配当」は経験による知恵や楽しい思い出やコミュニケーションの話題であったりします。

そしていろいろな経験を得ることで、「配当」がさらなる「配当」を呼ぶことになると言っています。つまり経験の「配当」によって雪だるま式に幸せになれるというわけです。

最大の後悔は、「勇気を出して、もっと自分に忠実に生きればよかった」であった。

(中略)

患者からの聞いた後悔のなかで2番目に多かったのは(男性の患者では1位だった)は、「働きすぎなかったらよかった」だ。

『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
オーストラリア人のブロガーであるブロニー・ウェアは、長年、緩和ケアの介護者として数多くの患者を看取ってきました。そこで頻繁に耳にした「5つの後悔」をテーマにしたブログ記事(のちに書籍化)が大きな話題となりました。

後悔の1位と2位は、まさに本書『DIE WITH ZERO』の主張と重なります。働くことは尊いことは間違いありませんが、働き過ぎて本当にやりたかった方ができなかった、とならないよう注意したいものです。

死ぬまでに必要なお金=(一年間の生活費)×(人生の残りの年数)×0.7

『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
著者はFIREに必要なお金を上記の式で算出しています。残りの人生が40年と仮定して生活費が年間300万円必要であれば、40×300万円×0.7=8400万円となります。

この金額が多いと見るか少ないと見るか議論があるかと思いますが、FIREの4%ルールに照らすと、生活費に25をかけると7500万円ですので、近い数字ではあります。
資産のピークは「金額」ではなく「時期」で決める
老後さらに資産が増える人がいますが、それでは経験価値のコスパがよいとはいえません。若い頃ほど経験の価値が高いので、若い頃にお金を使うべきです。最適な支出は30~50代の脂が乗った年齢で、思い切って使うことが良いようです。
従来型の資産形成では、年齢が高くなるほど資産が大きくなる傾向があります。本書では45歳~60歳を資産のピークにすべきだと提案しています。そして想定した寿命にむけて資産をゼロにしていくことが理想的です。

おわりに

前回記事FIREの罠とやりたい事リストで、僕が考えるFIREの課題と対処法であるやりたい事リストについて書きました。

『DIE WITH ZERO』でもやりたい事リストについて枚数がしっかり割いてあり、全体的な主張も僕の感性と整合的でしたので、とても興味深く読むことができました。

FIREにおいては、お金を「貯める」「増やす」「節約する」ということが重視されがちです。

しかしお金を「使う」という観点も同じように大事だし、人生を豊かにするための「経験」を得るためには、最も重要な要素なのかもしれません。

たしかに資産を限りなくゼロになるまで使いきり、余生をおもいきり楽しむことができれば、最高の人生にたどり着ける気もします。




了
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