【大暴落を比較】底打ちはいつ?米国株のベアマーケットの目途は

この記事を書いた人
  • 2021年~ アーリーリタイア(FIRE)
  • 50代 4人家族 愛知県在住
  • 純金融資産は1億円台
  • 住宅ローンは9年間で完済
  • 投資歴は約20年
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はじめに

2023年も早いものであっという間に4半期が過ぎ去りました。

入学や入社のシーズンになり、フレッシュな若い人の希望に溢れる表情を見ると、こちらまで心が洗われる気分になれます。

しかし株式マーケットを見ると、どんよりとした雰囲気の日常が飽きもせず続いています。

思い返すと2021年12月にナスダックが下落相場に入り、先月(3月末)まで日数をカウントすると、かれこれ485日となります。

出口が見えない「もどかしさ」は、いつまで続くのでしょうか。

そこで今回は過去の大暴落を振り返り、最悪、どの程度ベアマーケットが続くのかを見てみたいと思います。

最悪ケースを知ることができれば、リスク管理も心の準備もできると思うからです。

結論

結論で内容を要約しています。
お急ぎの方はこの部分だけで主旨はつかめると思います!

先に僕なりの結論をお話します。
結 論
  • 現在は下落相場の「終盤」あるいは「後半戦」にあって、既に底打ちしたか、長くても11カ月以内に底打ちする可能性が高い。
  • 但し世界大恐慌クラスの暴落に発展した場合は、まだ「中盤」にすぎない。それでも18カ月以内には底打ちする。
暴落を観察する上では、値幅と日柄の調整幅を確認する必要があります。

そして過去の大暴落と今回のベアマーケットを比較することで、大体どのくらいの進捗状況なのかを推し計ることができると思います。

過去の象徴的な大暴落と言えば、リーマンショック(GFC)、ITバブル崩壊、石油ショック、そして世界大恐慌が挙げられるでしょう。

過去の暴落をまとめると下記のとおりとなります。

(僕の投資の主体がナスダックですので、リーマンショック、ITバブル崩壊についてはナスダック指数で調べました。石油ショックや世界大恐慌については、ナスダックがまだ設立されていないため、ダウ工業指数で調べています。)
下落期間最大下落率
現在485日37%
リーマンショック518日53%
ITバブル崩壊944日83%
石油ショック700日46%
世界大恐慌1033日89%
今回注目すべきは、値幅よりも日柄調整の幅(つまり下落期間)です。

表でとりあげた4つの大暴落の下落期間は、ざっくり500~1000日です。

そしてその平均を計算すると約800日です。

現在の下落期間が485日を超えたところですから、短めの大暴落と比較するとそろそろ「終盤」ということになり、既に底打ちした可能性もあります。一方平均と比較すると「後半」に位置し、11カ月以内には底打ちすることになります。

ただしITバブル崩壊や世界大恐慌といった最長レベルの暴落と比較すると、やっと「中盤」にさしかかったところで、最大18カ月以内に底打ちするはずです。

大暴落を振り返る

リーマンショック(GFC) 2007~2009

下落開始時期底打ち時期最大下落率下落期間
2007年11月2009年3月53%518日
1億円を半分以下にしたという大失敗もやらかしていますので、僕の中ではまだ鮮明に記憶に残っています😭

(参考記事:【しくじり先生】損失7000万円!人の意見で株を買って大損した話)

当時の株式市場は新興国バブルや不動産バブルに後押しされ、2007年後半まで約5年程上昇相場を形成した後、2007年11月から下落を開始しました。

最終的に2009年3月に底打ちした訳ですが、ナスダック指数は約53%下落しました。

後に「Great Financial Crisis」と呼ばれることになるこの暴落は、世界大恐慌と並び史上最悪の金融危機となります。

問題の核心はサブプライムローンによる不良債権が、複雑に証券化されトリプルÅの格付けで世界中の金融商品に混ぜ合わせて販売されていたことから、世界的な金融不安を招いたことです。

CDS(クレジットデフォルトスワップ)と呼ばれるデリバティブ市場の混乱も金融危機を助長しました。

これによりリーマンブラザーズHDが倒産し野村HDに買収されたり、モルガンスタンレー銀行に三菱UFJファイナンシャルグループが出資したり、といったニュースが毎日のように飛び込んできました。

毎週休日には、当時の金融経済の責任者であるポールソン財務長官とバーナンキFRB議長が、金融危機への対応に飛び回り、月曜日のアジア時間の前に対策を発表するというのが風物詩でした。

最終的には、TARPと呼ばれる公的資金注入スキームにより金融機関を救済したことで株式市場は底打ちしました。

そして量的金融緩和政策(QE)がFRBのツールとして定着したのも、この暴落が発端となりました。

この「Great Financial Crisis」をテーマに、映画「マネー・ショート」が作られています。マイケル・バーリという著名投資家が主人公で、「世紀の空売り」がわかりやすく紹介されています。

エンターテイメントとしても面白いので、まだの方はご覧になってください!

ITバブル崩壊 2000~2002

下落開始時期底打ち時期最大下落率下落期間
2000年3月2002年9月83%944日
90年代にインターネットによる情報革命が始まりました。まさに情報ビッグバンであり、今から振り返ってみても計り知れない程のインパクトを持っていたことがわかります。

グーグルやアマゾンといったインターネットの巨人達もこの頃に生まれました。

そういった時代背景と2000年問題というテーマが重なり、新しく始まるミレニアムに向けてITへの注目は絶頂に達しました。

ドットコムという名前をつければ、どんな会社でも簡単に資金調達ができた時代です。

そしてナスダック指数は約4年間で株価が7倍になるという、とんでもないバブルに発展しました。

振り返ってみると2000年3月から株式市場が下落し始めたのも、2000年問題が無事通過したという「材料出尽くし」だったのかもしれません。

下落相場は2000年3月から2002年9月まで1000日近く続きました。そしてバブルの総本山であるナスダック指数は最高値からなんと83%も下落しました。

また間の悪いことに、ようやく立ち直ろうとした所で、2001年に9.11同時多発テロが起きたことも、更に調整時期が長引く原因になりました。

タラレバですが、9.11同時多発テロが起きなかったとしたら、もう少し早く底を売っていたかもしれません。

石油ショック 1973~1974

下落開始時期底打ち時期最大下落率下落期間
1973年1月1974年12月46%700日
1973年10月に中東の産油国が原油価格を70%引き上げ、その後さらに2倍に引き上げたことを受け、狂乱物価といわれる程のインフレが発生しました。これを第一次石油ショックといいます。

そのころ株式市場もニフティ・フィフティ相場と呼ばれるバブルが起きていたこともあり、石油ショックで大きく下落することになります。

ニフティ・フィフティというのは、IBMやポラロイドやGEといった当時50銘柄程度の優良銘柄に引っ張られた相場です。現在のGAFAMで形成された現在の環境とよく似ていますね。

そしてインフレが大問題になったという点でも現在の相場と類似しています。

今回僕が挙げた事例は、第一次石油ショックに限定したものに過ぎません。この70年代を中心とした10年間は、株にとって最悪の時代でした。

石油ショックから始まった株価の低迷は、80年代前半まで続き、後に1979年にビジネスウィーク紙が「The Death of Equities(株式の死)」と名づけた特集を発表しました。そして同紙は83年に「The Death of Equities(株式の再生)」を発表することになります。

インフレと金利の高騰によるスタグフレーションに悩まされた時期でしたが、3回のリセッションを経て最終的にはボルカーFRB議長による強烈なインフレ退治によって、ようやく長い低迷から脱することになったのです。

現在の状況と似ているところがあるので、要注意ですよね。

世界大恐慌 1929~1932

下落開始時期底打ち時期最大下落率下落期間
1929年9月1932年7月89%1033日
歴史の教科書にも載っている史上最悪のベアマーケットです。

世界大恐慌は、1929年の10月24日の「Black Thursday(暗黒の木曜日)」の大暴落から始まったという説もあります。しかし実際には、同年9月から株価を下げていて1932年7月に底打ちするまで約1000日かかっています。そしてその下落幅は約90%という、とてつもない大暴落となりました。

世界大恐慌の布石となったのは、第一次世界大戦後の1920年代の米国の好景気です。戦後復興を含めた消費財への過剰投資により株式のバブルが発生し、約10年間でダウ工業平均は約5倍になりました。

長きにわたる株式マーケットの好調ぶりで、暗殺されたJFKことケネディ大統領のお父さんが、靴磨き少年まで株について語るのをみて、即座に持ち株を売り払ったという逸話は有名ですね。

そして株の暴落は実体経済にまで大きな影響を与えることになります。米国の銀行の倒産が相次いだことにより、金融システムが機能不全に陥ったことが大きな要因とされています。

それは特にFRBの金融政策に誤りがあったとされます。というのも当時は金本位制をとっていた為、金融緩和どころか金融引き締め政策を取らざるをえない背景がありました。(この点がリーマンショック時の対応と真逆なところです。)

当時の米国は第一次世界大戦以降、純債権国になっていたため、世界各国は米国からの資金が止まることで、世界的な恐慌へと波及しました。そしてこのことが第二次世界大戦への下地を作ることになります。

そして最終的にニューディール政策による財政・金融両面での経済政策により、株式マーケットは底打ちしました。

当時の好景気をテーマにした小説「華麗なるギャツビー」は、古くはロバート・レッドフォード、新しいものではレオナルド・ディカプリオ主演で映画化もされています。関心のある方はご覧になってください。

おわりに

現在のベアマーケットは、エブリシングバブル崩壊によるものという論説もあります。そして実際に様々な経済指標によると、リセッション入りもほぼ確実視されています。

通常はリセッション入りしてから株価は底打ちしますが、リセッションの確定はすぐに決定されることはなく、株価が暴落してしばらく経ってから発表されることになります。

現在株価は、リセッションの大きさが見えないこともあり、まだグズグズした展開は続くと思いますが、結論で申し上げた通り、最悪のケースでもあと1年半以内には底打ちすると思われます。

暴落後の底打ちのタイミングは、最も儲けることができる最大のチャンスでもあるので、僕も毎日市場を観察している訳ですが、底値で買うという離れ業はできないと思っています。

僕の戦略としては、長期はドルコスト平均法による積立で長く薄く投資していき、強い買いのサインがあった時に短期の玉をいれていく方針にしています。

ドルコスト平均法は別記事で解説していますので、よかったらこちらも参考にしてください。

株式相場が底打ちに向かう時は、いろいろなドラマが展開されるので、僕も今から楽しみにしています。


了

↓↓↓僕がリーマンショックでやらかした失敗を記事にしました。

↓↓↓ドルコスト平均法は長期投資では最強の投資法です!
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